前回は自己肯定感とは何か、
日本の若者たちが、他の先進国に比べて、
自己肯定感が低いという所まで書きました。
今回も、写真を使った「自己肯定感の高め方」について、
聞いてわかったことを書いておこうと思います。
実際に、「ほめ写」ってどういう事をしていくのか、
気になるところではありますよね。
難しい事は全くなく、
「プリント写真」を「お子さんの目の届く所」に
「貼ったり、飾ったりして」、お子さんを「ほめて」あげる。
これが「ほめ写」のやり方です。
やり方は3ステップです。
1「写真を撮る」
お子さんが楽しそうにしているところ、
真剣に何かに打ち込んでいる姿、
かけっこやお絵かきなど頑張っている横顔、
家族で出かけた1シーンなど、
「ママはいつも君を見ているよ」という気持ちが伝わるような写真を撮っていきましょう。
2「写真を飾る」
おこさんの目線の高さ(目に付きやすい、見やすい場所)に
貼りだすことで、より撮った写真を身近に感じてもらいましょう。
枚数は何枚でも良いそうですが、
お気に入りの写真などは大きくプリントしたり、
マスキングテープやペン、シールなどで、
デコレーションして、楽しめるものが良いそうです。
3「ほめる」
写真を見ながら、「この時は?」と
思い出や感じたことを話したり、
「生まれてきてくれてありがとう」
「見ているだけで幸せな気持ちになるよ」など、
お子さんの存在そのものを肯定してあげてください。
お父さん達が、お子さんをほめてあげると、
お子さん達も「ほめる」という事を覚えていくそうで、
日常生活の中で、今度はお子さん達から「ほめ返して」くれることもあったそうです。
ほめる事も1回だけでなく、
何回も繰り返す事でサブリミナル効果が生じ、
よりお子さんの自信にもつながるようです。
実際に、写真をあまり飾らないご家庭を対象に、
ほめ写実験をしてみたところ、
(幼稚園から小学生、計32名)
実施前と実施後のアンケートで前向きな結果が出ていました。
お子さん達からは、
自分自身に満足している、自信が持てた、
今の自分が好きだという項目の数値が上がる結果が得られました。
親御さんからみたお子さん達の変化は、
やる気が高まった、チャレンジ精神が出た、
お手伝いなどを率先してやるようになった、
笑顔が増えたなどの声が多かったそうです。
写真プリントを見る、というきっかけが、
家の中に存在している事で、
自然にほめたり、話し合ったりできるという声もありました。
写真の撮り方に関しては、
ご兄弟、姉妹がいらっしゃる場合は、
偏りがないように工夫してあげたり、
飾る写真もお子さんに選んでもらうのも、
工夫のひとつになりそうです。
飾り方も、特別な写真は額に入れてみたり、
季節に合わせて写真を貼り替えたり、
デコレーションを変えたりすると、
マンネリ解消がポイントになるみたいです。
ほめ方も、バリエーションが多い方がいいそうですが、
一番はお子さんの存在を認める言葉でほめてあげる事が重要だそうです。
「この時はがんばったね」
「よくできたね」と努力や結果を褒めたり、
「大好きだよ」
「生まれてきてくれてありがとう」と伝わりやすい言葉がいいようです。
小学校高学年などのお子さんは、
ほめ言葉を素直に受け止められないので、
「この時はママも嬉しかったよ」と短めの言葉を選んであげるといいそうです。
セミナーでは、ほめ写を実践された
ママのお話しもあったのですが、
「いきいきとした表情の写真を、いつもより大きく飾ったら、
リビングの雰囲気が明るくなった」
「赤ちゃんだった頃の弟を世話している自分の写真を見て、
今の弟に優しくなった」
「親の話を聞いてくれたり、自分で考えて行動してくれるようになった」
という話もありました。
写真に携わるものとして、今回のセミナーは
興味深いお話しだったなと思いました。
また、「写真ってこんな可能性があったんだ」という事も感じられました。
まだまだ聞きなれないかとは思いますが、
「ほめ写」、皆さんのお家でもやってみてくださいね。